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白石 健介*
Japanese Journal of Applied Physics, 35(6B), p.L766 - L769, 1996/06
被引用回数:2 パーセンタイル:15(Physics, Applied)照射効果を積極的に利用する研究として、Y系酸化物超伝導体に電子線を照射して臨界電流密度の向上を目指したものである。多結晶のY酸化物に電子線照射することにより生じた照射欠陥が粒界に集まり、微小磁場の条件下では磁束のピン止めに寄与することを実験的に示したものである。
朝岡 秀人; 武居 文彦*; 野田 健治
Japanese Journal of Applied Physics, 33(7A), p.L923 - L926, 1994/07
被引用回数:5 パーセンタイル:35.09(Physics, Applied)YBaCuO(211)相と液相との包晶反応から得られるYBaCuOx(123)単結晶成長機構について、粉末X線回折、並びにSEM・EPMAによる観察を行なった。育成温度の変化に伴う211相から123相への包晶反応の進行と980C付近に三成分共存領域(123相+211相+液相)の存在が確認され、固液共存状態から123単結晶が育成されたことが証明された。また980C付近に生成した包晶層(123相)から、共存する液相への拡散が確認された。一定の厚みを持つ包晶層が存在していることから固体拡散による反応の進行と粒成長が存在していること、また包晶層の液相への拡散が存在し包晶層と比較して格段に良質な123単結晶が得られていることから、表面自由エネルギーの差異に起因したオストワルド成長機構が働いていると考えられる。
朝岡 秀人; 武居 文彦*; 家 泰弘*; 田村 雅史*; 木下 實*; 竹屋 浩幸*
Japanese Journal of Applied Physics, 32(3A), p.1091 - 1096, 1993/03
被引用回数:54 パーセンタイル:90.26(Physics, Applied)YBaCuO単結晶をBaCuO-CuO過剰領域で育成した。従来一様な融体部からの結晶成長が試みられてきたが、このたび包晶反応を伴う固液共存領域からの単結晶育成を行なった。得られた単結晶は最大C軸方向に7mm、光沢のあるフラットな面で囲まれた多面体を呈しており、C軸方向の充十分な成長が得られた。酸素アニールの後、各方位における抵抗率-温度特性を測定した結果、金属的ふるまいの後91Kにおいてシャープな超伝導転移が観測された。また、磁化率-温度特性を測定した結果、91Kにおいてシャープな超伝導転移ならびに十分大きなシールディング効果が観測された。
朝岡 秀人; 野田 健治; 武居 文彦*
日本結晶成長学会誌, 20(2), 92 Pages, 1993/00
等温に近い状態で固体と液体を共存させ大型YBaCuO単結晶を包晶反応を用いて作製した。YO-BaO-CuO系における包晶域の存在は三成分以上の系でのみ許される極めて珍しいもので、この系でも未だ完全に確認されていない。また包晶域がYBaCuO相の結晶成長に有利に作用するか否かも仮説の段階である。そこで包晶反応を伴う成長機構に関し、各成長段階にある固液共存状態の観察を試みた。各温度域にある固液共存状態をクエンチし、X線回折並びにSEM・EPMAによる観察の結果、980Cにおいて固相(YBCuO)と反応生成物(YBaCuO)との包晶組織の存在する共存領域を確認するとともに、温度域の変化に伴うYBaCuOからYBaCuOへの進行を確認した。また同時にYBaCuOの共存する液相への拡散がみられることから、表面自由エネルギーの差異に起因するオストワルド成長機構が作用しているものと考えられる。
永井 良治*; 峰原 英介; 竹内 学*
JAERI-M 91-074, 28 Pages, 1991/05
酸化物超電導体の高周波表面抵抗を測定するための装置を作製した。この装置は任意の温度(30~300K)に設定できる冷却装置、高周波特性測定装置、被測定用空洞共振器からなる。被測定用空洞共振器を冷却装置で所望の温度に冷却し、高周波特性測定装置でQ値を測定することにより高周波表面抵抗を求める。また、この装置での評価は他の方法に比べて高感度であり、試料表面の僅かな低温相を検出可能である。測定装置の詳細とその特徴的性能について述べ、Bi系超電導体の測定結果を示す。
峰原 英介; 永井 良治*; 星野 和友*; 竹内 学*
J. Supercond., 3(3), p.277 - 280, 1990/00
高い遷移温度を持つ金属酸化物の超電導体が発見された事は液体ヘリウムより遙に高い温度で動作する新しい一群の超電導高周波素子の可能性を浮上させた。このような高周波、マイクロ波、ミリ波の超電導素子(空洞共振器、伝送線路、導波管、反射鏡、アンテナ、フィルタ等)の実用可能性を明らかにするための研究が1987年4月から原研東海において始められた。ここではこの実用可能性調査研究の現状、特にBi系、Y系の超電導体空洞共振器の製作、測定装置、測定結果について報告する。Bi系TEモード空洞共振器の例では約18GHzで20K~40Kにて数mの値を得ている。